がみぶろ

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@jumpei_ikegami

『完全SIer脱出マニュアル』の著者が考えた、エンジニアがSIerを去る3つの理由

こんにちは、『完全SIer脱出マニュアル』著者のgamiと申します。

僕は新卒で入社した富士通を1.5年で退職し、当時40名くらいのスタートアップ企業にエンジニアとして転職しました。 富士通のときは「仕事つまんねー」と絶望していましたが、転職してから「心から楽しいと思える仕事」の存在を知りました。 そのときの経験から「楽しく働く人をもっと増やしたい」という思いで、ポッドキャスト配信や勉強会登壇をしてきました。

そして、2019年6月に『完全SIer脱出マニュアル』という不穏なタイトルの商業書籍を執筆させていただきました。 僕にとってこの本を書くことは、これまでの活動の集大成となるものでした。

発売から9ヶ月が経ち、この本に対する反応も落ち着いてきました。 また僕の心の中でも「SIerの仕事つまらんと思っているエンジニアに対して、楽しく働けるように支援する」というテーマに一区切りがつきました。

タイトルは釣りで、この記事にはもうちょっと広く次のような疑問に答える内容が書かれています。

  • なぜ『完全SIer脱出マニュアル』なんて刺されそうな本書いたの?
  • なぜエンジニアはSIerを去るのか?
  • 『完全SIer脱出マニュアル』への反響は?
  • 商業出版ってぶっちゃけ儲かるの?
  • これから取り組みたい、エンジニアリングにまつわる本質的な課題とは?

これは、『完全SIer脱出マニュアル』の出版経緯や反響について紹介しつつ、これまでの活動や考えをまとめるための記事です。

なぜ『完全SIer脱出マニュアル』なんて刺されそうな本書いたの?

『完全SIer脱出マニュアル』を書いた理由を一言でいうと、「かつての自分のようにSIerにいて仕事つまらんと思っている人に対して、楽しく働くための選択肢を示す」ためです。

自分自身のSIer転職

僕は2015年新卒で富士通という大手ITベンダーに入社しています。 文系大学生だった僕は、もともと公務員志望でした。 なんとなく、「替えの効かない行政のITシステムをより良いものにすることで、多くの人がハッピーになるのでは?」という漠然とした仮説がありました。 その後、めでたく公務員試験に落ちた僕は、「行政システムを作っているIT企業にSEとして入れば、結局は希望に近い仕事ができるのでは?」と思って富士通にSEとして入社しました。

富士通では自治体向けのパッケージ開発チームに配属されました。 まともにプログラミングをしたことがなかった僕は、研修や現場で実際にプログラムを書くことに楽しさを感じていました。 しかし一方で、SIer特有の身分社会、Excel仕様書の印刷納品、手動テストとExcelスクショ、などにモヤモヤしていました。

色々あって外の世界の「モダンなソフトウェア開発」を知った僕は、「私のソフトウェア開発古すぎ?」と絶望しました。 入社した当時から一生を富士通に捧げる気はそんなに無く、「数年くらい働いて、イマドキのITの知識を付けてから身の振り方を考えよう」と思っていました。 しかし、「ここで学べるソフトウェア開発は、現代のスタンダードではない」ということを知り、だんだんと「もっと早く辞めないと人生もったいないかもなー」という考えに変わっていきます。

転職活動を始めた当初は、「自分程度の人間が、モダンな開発現場でスキルも身に付けながら働くなんて本当にできるんだろうか?」と不安に思っていました。 しかし、運よく2社から内定が出て、その中の1社に転職しました。

今でも働いているその会社は、当時40人くらいのスタートアップで、SaaSプロダクトを開発している会社でした。 スタートアップらしく課題だらけでしたが、優秀なメンバーが「本質的に価値ある事業やプロダクトとは何か?」、「それをつくるために自分がやるべきことは何か?」を常に考えていることに衝撃を受けました。 社会課題に直結する会社のミッションがあって、そのための事業があって、事業にプラスになることをとにかく考えて実行する。 その「不純物の少ない仕事」が、僕にとっては新鮮でとても楽しいものでした。 そこではじめて、富士通での仕事が「本質的な価値提供のためのアプローチとしてとても不純物が多い」ことに気付かされました。

多くの人が同じことで悩んでいる

ひょんなことから、同じくスタートアップに転職した新卒時代の同期と、ポッドキャスト配信を始めることになりました。 僕たちにしか話せないことを話そうということで、番組タイトルの正式名称を「SIerのSEからWEB系エンジニアに転職したんだが楽しくて仕方がないラジオ」(略して「しがないラジオ」)と決めました。 最初はパーソナルティ2人だけで話しているポッドキャストでしたが、次第にリスナー数が増え、そこから番組にゲストを呼べるようになりました。

SIerから転職したエンジニアを中心にゲスト収録を続けていると、あることに気付きました。 それは、「SIer界隈のエンジニアの悩みや転職の経緯などがあまりにも似通っている」ということでした。 これまで僕は、自分自身の富士通時代の悩みや転職活動のプロセスを、自分に特有のものだと漠然と考えていました。 しかし、出会ったSIer界隈出身者の多くが、「本質的な価値につながらない仕事の多さ」や「非効率な開発プロセス」に辟易し、転職を決意し、より楽しく働ける環境に移っていました。 SIer界隈で働くリスナーからの反響の多さも、多くの人が同じことに悩んでいることを裏付けていました。

それに気付いてから、ポッドキャスト収録でSIer界隈出身者がゲストに来るときは「この人の話の中で、どこがリスナーと共通の悩みか?その解消のために再現性のあるプロセスは何か?」ということをひたすら考えながら話を引き出すようになりました。

同人誌版『完全SIer脱出マニュアル』

その頃、Twitterではエンジニアの知り合いがやたらと「技術書典」の話をしていました。 聞くところによると、「技術書典」はアウトプット意欲の高いエンジニアが集まって技術同人誌を頒布するお祭りのようでした。 興味が湧いたので2018年4月に開催された技術書典4に一般参加してみました。 知り合いの本を買ったりして楽しみましたが、「やっぱりサークル参加しないと面白くないな」と感じました。

そこで次回の技術書典5では、ポッドキャストの相方と一緒に、ノリと勢いでサークル申し込みをしました。 申し込んだ時点では何を書くか決めていませんでしたが、「まあ書くとしたら、これまでの活動の一大テーマであるSIer転職系かなー」と決めました。 このブログ記事でもわかるように、僕は「せっかくアウトプットするなら釣りタイトルでもいいから多くの人に興味を持ってもらいたい」という考え方をしがちです。 執筆していたSIer転職系同人誌についても、『完全自殺マニュアル』にかけて、『完全SIer脱出マニュアル』という激しいタイトルを付けました。 ただし内容については、SIer界隈で仕事に悩んでいる人のモヤモヤを吹き払うような具体的な情報を、これでもかとぶち込みました。 自分自身の経験を根幹に据えつつ、ポッドキャストを通じて知り合ったたくさんのSIer出身者の体験談を元に肉付けしていきました。

技術書典5当日、在庫を抱えて帰ることを覚悟して印刷した200部の『完全SIer脱出マニュアル』は、たった1時間で完売しました。 当日の様子は、このブログ記事に興奮気味に綴られています。

jumpei-ikegami.hatenablog.com

この1時間は、本の執筆やこれまでの「しがないラジオ」の配信で苦労したことがすべて報われていくような、ものすごい多幸感に包まれていました。 脳内物質がドバドバ出てきて、正直泣きそうでした。 生きてて良かった。

紙版の在庫が切れたあとも、同人誌『完全SIer脱出マニュアル』はPDF版をダウンロード販売していました。 2018年10月から2019年6月までの9ヶ月で、合計1,841部を売り上げました。 インターネット上でも好意的なTweetや書評ブログが散見され、『完全SIer脱出マニュアル』というアウトプットが想像以上に評価されたことを実感しました。

『完全SIer脱出マニュアル』商業出版へ

2018年12月、多くの技術系商業書籍を執筆している知り合いから、突然Twitter DMが来ました。 「お世話になってる出版社が著者を募集してるらしいんで、プッシュしときました!」という内容でした。 そのDMに対する僕の返信は、(今では完全に忘れてましたが)次の通りでした。

プッシュしていただいてありがとうございます!光栄です! 『完全SIer脱出マニュアル』は、テーマ的に商業で出すと一気に嘘っぽくなる気がするので同人誌のままでいさせてあげたい気持ちです。 かと言って、他に書けそうなテーマがあるかと言われると正直パッとは思いつかないっすね。 本を書きたい気持ちはありますが!

『完全SIer脱出マニュアル』を書いた目的は、あくまでも「かつての自分のようにSIerにいて仕事つまらんと思っている人に対して、楽しく働くための選択肢を示す」ことでした。 日本のSIerがこれまで数十年積み上げてきた功績にケチをつけたり、SIerにいて仕事楽しいと思っている人の人生を否定したりするつもりは全くありません。 しかし、『完全SIer脱出マニュアル』という書籍が同人誌ならまだしも商業書籍として世に出回ることによって、タイトルが一人歩きして、悲しむ人が出てくるんじゃないかという不安がありました。

自分だけでなく出版社にも「SIerを否定するポジション」という色が付くように思えて、迷惑をかけるんじゃないかという懸念もありました。 しかし実際に出版社の編集の方とお話ししたところ、特にそんなこと気にしていないようでした。 タイトルを変えることも考えましたが、この本のミッションはなるべく多くの「SIerにいて仕事つまらんと思っている人」に対して知るべき情報を届けることだなーと思い出しました。そのためにはやはり『完全SIer脱出マニュアル』という尖ったタイトルを一人歩きさせることが必要だと判断しました。 また、SIer全体を否定しているというタイトルの印象をなるべく払拭できるように、内容もなるべく「エンジニアが働く場所としてのSIer批判」に限定して書こうと試みました。 もちろん「SIer全体を否定された」と感じる人をゼロにはできないでしょうが、「その感情をバネに頑張ってくれ」と割り切ることにしました。 ちなみに、同人誌版ではポッドキャストの相方にも付録部分の執筆をお願いしていましたが、商業版は僕の単著という形で出しました。

そんなわけで、もともと同人誌として頒布された『完全SIer脱出マニュアル』は、「SIer脱出のその後のキャリア」について2つの章を加筆した上で、2019年6月に商業出版されることになりました。 全国の書店やAmazonで販売中です。

完全SIer脱出マニュアル

完全SIer脱出マニュアル

  • 作者:池上純平
  • 発売日: 2019/06/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

なぜエンジニアはSIerを去るのか?

タイトル回収の意味も込めて、SIerやそこを去るエンジニアについても書きたいと思います。 そもそもSIerで働くエンジニアに特有の不満や悩みが無ければ、『完全SIer脱出マニュアル』という本がここまで読まれることもなかったはずです。 僕のこれまでの経験や活動から、自分なりの考えをまとめます。

SIer的」なやり方に合理性があった時代

この記事で何度もSIerと表記していますが、その定義はとても曖昧です。 SIerシステムインテグレーター)について、『完全SIer脱出マニュアル』では次のような企業を指していると説明しています。

  • 中・大規模なシステムの受託開発案件を、比較的大人数で実施している
  • 自社内だけではなく、たくさんの協力会社の人員を組み合わせてシステム開発をする
  • ウォーターフォール型開発、Excel仕様書、枯れた技術を好んで使う
  • SIerのエコシステムの中でサービスを提供するSES企業なども含める

システムの開発案件を、開発能力の少ない企業や団体から受託し、協力会社から人材をかき集めて、期限を決めたウォーターフォール型のプロジェクト管理手法を用いて開発するような企業や事業をイメージしています。

まだITシステムが一般的では無かった時代、SIerのような存在がシステムを開発することには十分に合理性がありました。 オフィスの内装を外部の業者に発注するように、企業が業務システムを外注するのは当たり前のことでした。 最初にITシステム化が進んだのは、企業内部の業務を自動化・効率化するような領域でした。 すでにある簡単な業務をITシステムに置き換えるだけであれば、プロジェクト初期に発注者と受注者で要件を全て固めてしまうことができたと想像します。 あとはシステムを要件通りに作って納品するだけなので、受注者の中で独立して開発プロジェクトを回しても、開発するものに対する認識のズレは比較的生じにくかった。 このような状況の中で、開発プロセスをガチガチに固めて誰でも一定のパフォーマンスが出せるように標準化されていきました。

いまのSIerの何が問題か?

しかし、システムに対する要求は時代とともに高度化、複雑化していきました。 それは次のような理由からです。

  • 単純な業務がシステム化され尽くされ、より複雑な業務ロジックを扱う案件が増えた
  • さらに企業内の業務だけではなく、生活者や顧客のクライアントが使うサービスまでソフトウェア化され始めた
  • インターネットの普及などを背景に、ニーズが多様化し変化するスピードが上がった

システムに対する要求の広がりを説明するために、SoR(System of Records)、SoE(System of Engagement)という分類がよく使われます。 従来はERPなど記録のためのシステムがほとんどでしたが、顧客とそのクライアントとのEngagementを高めることまで求められるようになりました。

こうした変化により、既存のSIerのやり方では太刀打ちできない案件が増えました。

  • ステークホルダーが増え、受注者の中だけで意思決定できない局面が増えた
  • システムの評価基準として、信頼性やコストだけではなく、UXや外部連携の柔軟性などが求められるようになった
  • プロジェクト初期に要件を全て決めても、プロジェクトを進めるうちに求められるものが変化してしまうことが増えた

端的にまとめると、多くのSIerは「受ける案件の不確実性が明らかに増したのに、過去にうまくいっていた手法から抜け出せずその不確実性を適切に扱えていないことで、発注者の期待以上のものをつくれる確率が大幅に下がっている」という状況に陥っているように見えます。

「SIビジネスの罠」

ここまで述べてきたような問題がSIer内の個々の事業部や現場社員の振る舞いによってすぐになんとかなるものであれば、ここまで広く問題として認識されなかったはずです。 ここには、SIのビジネスモデルにおける「罠」ともいうべき構造上の問題があるように思います。 それは、「SIビジネスにとって顧客のエンジニアリング・リテラシーを奪うような振る舞いをすることが、短期的にはプラスに働く一方で、長期的には自分の首を絞めてしまう」という問題です。

私が富士通時代に関わっていた行政の分野でも、かつて情報システム部門に開発ができるメンバーがいて一部のシステムを内製していたような自治体もあったようです。 少なくとも、まだ今ほどシステムが標準化されていない時代においては、業務知識を持った顧客側の担当者がシステム開発の現場に深く入り込み、一緒になって開発を進めていたはずです。

しかし、SIerは顧客から業務知識を吸収していきました。 中には、「顧客側担当者よりも顧客の業務要件に詳しいSE」も生まれてきました。 こうして顧客は「システム開発に関するほとんどの業務をSIerに丸投げしても問題ない」と思うようになりました。 SIerにとっては、より多くの領域を任せてもらうことで発注金額が増えたりロックインしやすくなったりします。 顧客にとっても、恒常的に発生するわけではないシステム開発の人員を自社で確保したくはないので、SIerに丸投げできるならありがたかったはずです。 こうしたSIerと顧客の共犯関係によって、短期的な利益のために顧客はシステム開発の現場から遠ざけられたのです。

発注者がエンジニアリングについて無知になったことによる最大の問題は、システム開発の「手段」や「プロセス」に関する変化を起こしづらくなったことです。 エンジニアリングの知識がない顧客は、自動テストを導入すること、OSSを活用すること、世の中に広く使われているWebアプリケーションフレームワークに乗っかることなどのメリットを理解できません。 よくわからないものを変えてプロジェクトが失敗するのは怖いので、「今までと同じように作ってくれい」という意思決定になりがちです。 受注者であるSIer側が顧客を説得すればいいはずですが、工数見積もりで案件の売上規模が決まる場合、「プロセスの改善によって生産性を上げよう」というモチベーションは受注者側には発生しません。 状況を打破するには発注者が「そんな生産性が低く変化にも弱い開発プロセスで開発されては困る」という声を上げるしかないのですが、SIerに対して開発を丸投げし続けてきた発注側企業の中には、それを言えるだけの知識がある担当者や役員は残っていません。 開発プロセスの改善が行われないというのは、より価値あるものをより早く作って欲しい発注者からすれば、明らかにマイナスです。 また受注者たるSIerにとっても、「本質的に価値あるものづくりのプロセス」からいつまでも目を背けていると、リテラシーを身に付けた顧客や自社の従業員からそっぽを向かれてしまうかもしれません。 長期的に見ると、こうした振る舞いはSIer自身にとっても大きなリスクをもたらしているように思えます。

なお、ソフトウェア開発にまつわる時代の変化については、この資料に詳しいです。

www.slideshare.net

また、エンジニアリングの歴史、ウォーターフォール開発の位置付けなどを理解するためには、『エンジニアリング組織論への招待』がおすすめです。

エンジニアがSIerを去る3つの理由

ここまで長々と書いてきた問題によって、マクロ的に見てSIビジネスが構造的な問題を抱えているということがわかったと思います。 この問題が、SIerの中で働くエンジニアへのモヤモヤにつながっていきます。 案件やチームによってそのモヤモヤの内容はもちろん異なりますが、大きく共通するのは次の通りです。

  1. エンジニアリングの知識を発揮したいのに、それによる生産性向上が評価されない
  2. プロダクトの価値を高めるための意思決定ができない
  3. エンジニアとして目指すべきロールモデルキャリアパスがない

前述のように、顧客のエンジニアリング・リテラシーが無い状況においては、開発プロセスの改善に関して顧客と合意する難易度が上がります。 エンジニアとして理想のエンジニアリングを追求しようと、たとえばテストやデプロイの自動化、Gitの導入などを進めようと思っても、評価されるどころか反発を受けたりします。 生産性を上げると、工数見積もりの世界では売り上げが下がってしまうからです。

せめて価値あるプロダクトを作ろうと思っても、要件に書いていないことを実現するための工数は受注者にとって無駄なコストでしかありません。 どんなに使い勝手が悪いシステムであっても、目指すべきUXについて予め要件に記述されていない限りは、使い勝手をよくする開発を受注者側の判断でするモチベーションは生まれにくいでしょう。 そして、目指すべきUXをシステムができる前に全て詳細に定義するというのは、ほとんど不可能に近いように思えます。

つくるものの改善もつくるプロセスの改善も封じられてしまうSI事業の世界において評価されている社員を見ると、とても「エンジニア」とは思えない仕事やスキルセットの人であることがほとんどです。 もちろん、SIビジネスを上手く回して売り上げを上げる立ち回りができれば、事業への貢献度合いが高まり評価されるかもしれません。 さらにいえば、SIビジネスの構造的欠陥を解消していくような活動をSIerの中にいながら強い意志を持って実行に移していくことができれば、社会的にも大きな価値を生むことができます。 しかし、それらをエンジニアとして働きたいと思っている自分自身がやるべきかというと、そんなことを気にしなくて済む現場に転職した方がよっぽど早くて確実です。

こうして、エンジニアになりたかった人たちはSIerを去ることを考え始めます。 というわけで、『完全SIer脱出マニュアル』はそんな人に向けて書いた本でした。

『完全SIer脱出マニュアル』への反響は?

SIerにいてモヤモヤしている個人からの反応

『完全SIer脱出マニュアル』という本を出したときは、タイトルがあれなだけに賛否両論あるだろうなあと思っていました。 蓋を開けてみると、ブログやTwitterや対面でいただいたフィードバックは、ほとんどが好意的なものでした。 気になる方は、「完全SIer脱出マニュアル」でググるといくつかの感想ブログがヒットします。 もちろん、転職に関する記述がWebエンジニアやベンチャーに寄りすぎているなどの部分的な批判はありました。 ただ、「ただ闇雲に転職を進める内容じゃないのが良かった」という反応や、中には「自分のキャリアに光が差しました」と対面で言ってくれた方もいました。

特に、『完全SIer脱出マニュアル』の冒頭の方に書いた「SIerのエンジニアの一日」という項目が、意図せず読者にぶっ刺さるケースが多く見受けられました。 あくまでも僕が富士通時代に働いてた頃の仕事をイメージして書いたものでしたが、中には「自分の仕事を背中越しに見られているのかと思った」という人もいました。 せっかくなので、「SIerのエンジニアの一日」の項目を全文引用します。

  • 8:40 出社
    • SIerの朝は早い
  • 8:45 メールチェック
    • 社内の非同期コミュニケーションのほとんどは、メールで行われます
    • チャットツールも全社導入されていますが、マネージャーは誰も使っていません
  • 9:00 「Excel」で設計書の修正
    • 担当する仕様変更の設計書(Excel)が前日の会議レビューを通ったので、指摘事項を修正します
  • 10:00 ソースコードの修正
    • バッチ処理に関する文言修正だったので、COBOLで該当箇所を書き換えます
    • Gitは使えないので、VSSというバージョン管理ツールで修正をチェックインします
  • 12:00 昼食
    • 社員食堂で上司やトレーナーと一緒にランチをします
  • 13:00 手動テストの実施
    • 次のリリースが近いため、テスト要員として駆り出されます
    • 自動テストは無いので、テスト仕様書(Excel)に沿って手動で画面操作をします
    • 操作の結果は、Excelスクリーンショットを貼って保存していきます
  • 18:00 紙納品のために設計書を印刷
    • 顧客から設計書の紙納品を頼まれたので、大量のExcel設計書を1つずつ開いて印刷します
    • 印刷した紙は、綺麗にファイリングして段ボールに詰めていきます
    • ちなみに、この設計書が顧客に読まれることは無いそうです
  • 20:00 帰宅

この記述を見て、「タイトルが怪しいから疑いながら読み始めたけど、ここを読んで自分の境遇を理解してくれている人が書いていると感じて、ちゃんと読む気になった」と言ってくれるケースがありました。 とてもうれしかったです。

SIerの企業サイドからの反応

書籍を出したときは、SIer界隈の偉い人や採用に関わっている人から何かしらの反応があったり刺されたりしたら面白いなあと思っていました。 しかし残念ながら、僕の観測範囲内ではそのような人からの反応は見つかりませんでした。 理想的なケースとして「SIerから講演を求められる」とかまで想定しましたが、そんな声がかかることは全くなかったです。

逆に、SIer出身の優秀なエンジニアが欲しいベンチャー界隈では、SIerからの転職という文脈でイベントに呼ばれたりしました。

kiitok.connpass.com

www.fastgrow.jp

商業出版ってぶっちゃけ儲かるの?

余談として、せっかく商業出版を経験したのでそれについても書いておこうと思います。

発売までの流れ

出版社や書籍の内容によっても異なると思いますが、僕は編集の方とは1回しか対面で会わずに、メールベースでやりとりしながら執筆を進めていきました。 最初に「このくらいの時期までに原稿があるといいですねー」みたいな締め切りを切ってもらいました。 あとはその締め切りを目指して、同人誌の原稿を元にひたすら加筆修正を繰り返していきました。

初回の原稿はMarkdownで入稿させてもらいました。 世の中にはGitHubで原稿を管理してPull Requestで修正を共有する世界もあるらしいですが、そこまでは手が回っていないようでした。 初回の原稿をメールで共有したあとは、いったん書籍のフォーマットに流し込んでもらい、その後はPDFベースでひたすら赤入れをしていきました。 ある程度完成の目処が立った時期に表紙のデザインが上がってきて、「OKです!」と言ってしばらく待っていたら本になっていました。 思ったよりもずっと呆気ない感じで、全国の書店やAmazonでの発売が開始されました。

売上と印税

僕は同人誌と商業出版を両方経験しました。 商業出版の場合、同人誌のダウンロード販売と違ってリアルタイムで正確な売上部数を知ることはできないようでした。 半年に一回とかの頻度で印税通知書が送られてきて、そこで初めてどのくらいの部数が売れているかを知りました。

前述のように『完全SIer脱出マニュアル』は同人誌版ですでに1,841部も売ってしまっていました。 それもあってか、商業版の方は半年間で762冊くらいしか売れていないようでした。 (ぜひ買ってください!)

利益についても、同人誌と違って売上に対して決まった印税の割合しか入ってきません。 僕の印税割合はなんとなく伏せますが、印税の相場である10%だとします。 その場合、1,800円の『完全SIer脱出マニュアル』が売れても、180円/冊しか利益が入りません。

一方、同人誌版『完全SIer脱出マニュアル』は1冊1,000円で売っていました。 紙版は印刷代など諸々で1冊当たり350円くらいの経費がかかったので、利益は650円/冊でした。 さらにダウンロード販売については、委託先であるBOOTHの決済手数料3.6%くらいしか経費がかからないので、960円/冊も利益が入ります。 売るためのチャネルがちゃんとあれば、単純に儲けだけを考えると商業出版よりも同人誌の方が圧倒的に良いです。

商業出版のメリット

一方、商業出版をすることのメリットも2つありました。

1つは、自分だけではリーチできない人たちに対して認知させることができるということです。 発売される前はあまりピンときていませんでしたが、商業出版すると普通は全国の書店に自分の書いた本が並びます。 富山にいる知り合いから「gamiさんの本、書店にありました!」と言われたときは、とても驚きました。 また、出版社や電子書籍ストアなどが僕の知らないところで『完全SIer脱出マニュアル』を紹介してくれるなど、本を売ろうとしてくれる人が僕以外にも増えました。 繰り返し書いているように、『完全SIer脱出マニュアル』は儲けるためではなく「SIerにいて仕事つまらんと思っている人に対して、楽しく働くための選択肢を示す」ために書いた本です。 そんな自分が広めたい情報や考えを、色んな人の手を借りて広めることができました。 「商業出版は儲からない」とよく言われるし僕もそう思いますが、自分の考えを広めるためには広告費を払うのが普通だと思えば、逆にお金を貰えるのが不思議なくらいかもしれません。

2つ目のメリットは、自分の実績になるということです。 もちろん同人誌を書いたという事実も、キャリアにとってプラスになることだと思います。 しかし、商業出版になると編集者のチェックが入ったり、そもそも売るに値する内容かどうかの判断が発生します。 出版社の合意の元で書籍として世の中に出したコンテンツということで、商業書籍の方がより実績として評価されやすいと感じました。 実際、書籍執筆の活動などによって「一定のコンテンツを生み出せる人だ」という評価がされて、カンファレンスへの登壇依頼が来たりしました。

これから取り組みたい、エンジニアリングにまつわる本質的な課題とは?

最初に書いたように、『完全SIer脱出マニュアル』という書籍を世に出せたことで、「SIerの仕事つまらんと思っているエンジニアに対して、楽しく働けるように支援する」というテーマに対して、一定の「やり切った感」を感じてしまいました。 もちろんまだまだ世の中には「SIerの仕事つまらんと思っているエンジニア」はたくさんいるはずですし、今後も増えていくでしょう。 しかし、僕の中ではポッドキャストや書籍の中で十分に「じゃあどうするべきか」について発信をしたつもりなので、「あとはまあ自分で頑張ってくれい」という気持ちになってきました。

SIerにいるエンジニアのキャリア支援」に区切りがついた今、次に僕が取り組みたいテーマは、すでにある程度決まっています。 それは、「非エンジニアに対するエンジニアリング教育」です。 上述した通り、SIビジネスが多くの不幸を生んでいる直接的な原因は、顧客のエンジニアリング・リテラシーがあまりにも低いということです。 顧客企業がエンジニアリングについて正しく理解をしていれば、変化に弱い昔ながらのシステム開発プロセスを続けているSIerには見向きもしないはずです。

もっと言えば、SIerやエンジニアに頼らなくても非エンジニアがエンジニアリングによって生産性を上げるための環境は、十分に整いつつあります。 世間ではNo-CodeやLow-Codeが取り沙汰され、コードをあまり書かなくてもWebサイトを公開したり簡単な自動化をしたりできるサービスがたくさん登場しています。

今まで、エンジニアリングの力はエンジニアによって独占されてきたように思います。 しかし、本来「エンジニアリング」というものは、誰にとっても有用なものであるはずです。

『エンジニアリング組織論への招待』では、「エンジニアリング」について次のように説明しています。

エンジニアリングという行為は、何かを「実現」することです。実現のために、不確実性の高い状態から、不確実性の低い状態に効率よく移していく過程に行うすべてのことです。

デザイナー以外にとってもデザインの力が重要であるように、不確実性の時代において、エンジニア以外にとってもエンジニアリングの力はますます重要になってくるでしょう。 たとえば、日本で働く誰もがWebの仕組みを理解し、コードを書かずにどこまで自動化できるかを知り、簡単なSQLJavaScriptを書けたら、生産性は大きく向上するはずです。 技術的な投資についての意思決定も、精度が大きく上がるでしょう。 希望的に見れば、よりたくさんの人が自分のやりたい本質的な仕事に集中できるようになり、多くの「楽しく働ける状況」を実現できるようになります。 また、非エンジニアがエンジニアの仕事をより理解することによって、エンジニアがより高度な課題解決に集中できる世界に近づきます。 そんな社会を作れるように、まずは個人活動から、「非エンジニアに対するエンジニアリング教育」に取り組んでいきます。

さいごに

僕がSIerを退職したのは今から約3年半前です。 このたった3年半の間で、「楽しい仕事」というものを知り、似たような境遇の人と知り合い、かつての自分に役立つアウトプットをするようになり、『完全SIer脱出マニュアル』という本を書き、そしていま次なるミッションに対して決意を新たにしています。 僕にとっての「完全SIer脱出」は、ただSIerを辞めることではなく、自分なりの楽しいキャリアを見つけるところまでを指しているつもりです。 『完全SIer脱出マニュアル』という本をきっかけに、多くの人が自分なりの人生のミッションを見つけ、もっと楽しく働けるようになることを願っています。

Tech系ポッドキャストを続けてたら商業誌出すことになってカンファレンスに呼ばれた話

こんにちは、#しがないラジオパーソナリティのgamiです。

この記事は「#しがないラジオ Advent Calendar 2019」1日目の記事です。

adventar.org

2019年は色々あった割にはブログを全然書けてなかったので、自分の1年の活動を改めて振り返ってみようと思います。

しがないラジオを継続した

2017年3月頃に始めたポッドキャスト「しがないラジオ」も、もうすぐ3年になります。 2019年の初回がsp.49で、現時点の最新回がsp.71なので、20エピソードくらいを収録できたことになります。 一時期よりはペースダウンしてますが、自分たちのペースで細々と続けていければと思ってます。

ポッドキャスト自体は、コンテンツを発信しているという意味ではアウトプットです。 ただ、「ポッドキャスト録るよー」という名目でゲストのこれまでの経歴や仕事観について対面で1〜2時間くらい話を聞くというのを、今年だけで20回以上もやっているわけで、それは結構なインプットな気がします。 僕の最近の発信はエンジニアのキャリアに関するものが多いですが、そのアウトプットするコンテンツの主要な源泉は、しがないラジオで聞いた話だったりします。

また、ゲストを呼ぶタイプのポッドキャストを続けているとファシリテーションがどんどん上手くなる気がするので、おすすめです。 みんなでやろうポッドキャスト

booth.pm

『完全SIer脱出マニュアル』が商業出版された

2018年10月の技術書典5で『完全SIer脱出マニュアル』という本を同人誌として頒布したのですが、boothでの電子版も割と継続的に売れて、なんと累計で1,500部以上を売り上げました。 1部1,000円なので、2人のサークルで書いた割には結構な売り上げです。

この同人誌版『完全SIer脱出マニュアル』が話題になったこともあって、とある方の紹介でC&R研究所という出版社の編集者さんとつながり、「商業誌を出しましょう」という運びになりました。 当初は「『完全SIer脱出マニュアル』というアングラなタイトルの本は商業化すべきではない」と思っていたのですが、だんだんと「もっと広く認知されて楽しく働く人が増えるなら、別に僕が刺されてもいいかなー」みたいな気持ちになってきたので、同人誌版を加筆した商業版を出すことに決めました。 同人誌版はしがないラジオの相方の@zuckey_17と共著でしたが、もはや僕の趣味みたいな本なので、商業版では僕が単独で執筆することになりました。

そんなこんなで、気付いたらめでたく商業書籍の著者になってしまいました。 Amazonで僕が書いた本が僕の名前と一緒に載ってるのは、始めは現実感が無くて笑えました。 ちなみに、同人誌と違って、僕は半年に一回くらいしか売り上げ部数を知ることができないっぽいので、何冊売れてるかは現時点ではわからないです。

(書籍出版の経緯やその後は、実は全然ブログとかにアウトプットできていないのでいずれちゃんと書きます。)

完全SIer脱出マニュアル

完全SIer脱出マニュアル

kiitokによってエンジニアのキャリア支援が副業になった

普段から僕をフォローしてくださっている方は、「gamiさんがなんか急にkiitokとかいうサービスとよくつるむようになった」と感じていると思います。 実はひょんな縁から、kiitokというエンジニアのキャリア支援サービスをやっているトラックレコード社の野崎さんと知り合って、kiitokが目指す方向性に共感し、色々と協力させてもらっていました。 ここまでkiitokに巻き込んでいただいたのも、しがないラジオや『完全SIer脱出マニュアル』によって「脱SIerっぽい情報発信をしている人」という認識があったからだと思います。

beta.kiitok.com

今は色々と事業展開を模索しているようですが、kiitokはもともと「現役エンジニアメンターに相談できるぞ」というサービスでした。 開発の仕方やマネジメントに悩んでいる方は他のEM経験豊富なメンター陣にお任せして、僕はもっぱら「仕事楽しくないしスキルも身につかないけどどうしたらいいでしょう」という悩みを抱えた第二新卒っぽいエンジニアさんと1on1をしてました。 これまではポッドキャストや同人誌の頒布など間接的なキャリア支援ばかりだったので、直接的に人から悩みを引き出して自分なりのアドバイスをするという経験が積めたのは、とても良かったです。

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「一流のエンジニア」という紹介のされ方は荷が重い

またkiitokに関わる中で、エンジニアのキャリア支援によってお金をいただくという体験をしました。 この領域で儲けようとは全く思っていませんが、「しがないラジオ」とかは基本的にボランティアでやっていて普通に赤字なので、「誰かのキャリアを後押しして、その対価にお金を貰う」というのは結構新鮮でした。 趣味でやっていた活動が、気付いたら副業になっていたという話。

やたらとパネルディスカッションのモデレーターをした

kiitokでは集客やコミュニティ形成の目的で、たくさんのイベントが企画されていました。 そして野崎さんに「gamiさん司会できますよね」と言われ肯定したら、あれよあれよという間にほとんどすべての回の司会とパネルディスカッションのモデレーターをやることになっていました。

中には「VPoE集めました」とか「メガベンチャーのEM大集合」みたいな回もあり、すごいパネラー陣に対してEMでもない僕が質問を回していくというハラハラドキドキな経験ができました。 とりあえず「できます」って言ってから考えても、だいたい何とかなるし、その方が成長するのでおすすめです。

kiitok.connpass.com

そこから、「gamiさん司会できるらしいぞ」という噂を聞きつけた別のコミュニティや会社のイベントなどでもパネルディスカッションがある度に呼ばれて、たぶん今年だけで10回以上はモデレーターをした気がします。 これによって、「複数人の話から瞬時に共通項を見つけてそれを言語化する」みたいな特殊能力が身につきました。良かったですね。

Developers Boostというカンファレンスに登壇者として招待された

ある日、突然"ゆうこりん"こと翔泳社@kondoyukoさんからFacebookメッセンジャーで連絡があり、Developers Boostというイベントに登壇者として招待されました。 仕事でカンファレンスのスポンサーセッションに登壇したことはありますが、今回はむしろ講演料をいただいて話すというとてもありがたいお話でした。 後日"ゆうこりん"から僕が選ばれた理由を聞いたところ、下記のような旨のことを言われました。

  • コミュニティを運営しているので、自分以外の人の体験を元に話をしてくれそう
  • 商業書籍などまとまったアウトプットがあるので、ある程度の内容が担保されそう

「しがないラジオ」→『完全SIer脱出マニュアル』→「Developers Boost登壇」のように、あるアウトプットが次のアウトプットの機会を呼び込んでくれる現象に名前を付けたい。 言うなれば、アウトプットわらしべ長者でした。

ちなみに、「Developers Boost登壇」をしてきたのはまさにこの記事を書いている今日なのですが、セッション参加者の方の反応も良く、招待セッションの名に恥じない発表ができて良かったです。

ちなみに、デブストも含めて今年はキャリアっぽい話で登壇をする機会がたくさんありました。 発表資料はだいたいSpeaker Deckに上がっているので、興味があればどうぞ。 speakerdeck.com

ICL手術の紹介記事を書いたら紹介料が80万円くらい入ってきた

最後だけ他と全く関係ない話なのですが、僕は2018年12月にICL手術というのを受けました。 別に病気とかではなく、目がめっちゃ悪いので眼球にレンズを埋め込んだというわけです。

手術から1ヶ月後に、せっかくなのでそのプロセスや術後の経過をブログ記事にしました。 記事の最後には、何の気なしに「紹介して欲しい人は割引になるのでTwitterで連絡してね」と書いておきました。

jumpei-ikegami.hatenablog.com

そしたら、全然知らない人からもTwitter DMがポロポロと来て、気付いたら知り合い含めて約20人くらいが僕の紹介クーポン経由で手術を受けていました。 一人紹介すると4万円くらい入るので、合計でなんと80万円くらい入ってきました。 これぞ泡銭。 ICL手術を受けるのにだいたい50万円くらいかかったのですが、元を取るどころか30万円くらいプラスになっていてビビりました。 これがアフィリエイトか、みたいな気持ちになりましたが、たぶん違う。

まとめ

そんなわけで2019年は、継続してきたアウトプットが、他のアウトプットへの連鎖を生んだり、突然お金になったり、面白いことがたくさん起きました。 それもこれも、新しい機会を与えてくれる人や、僕の活動を応援してくれるみなさんのおかげでした。 本当にありがとうございます!

デブストのセッションでも話したように、僕の人生のミッションは今のところ「楽しく働く人を増やす」ということです。 2020年は、これまでとは少し切り口を変えた形でこのミッションを進めていこうと思っているので、気が向いたら応援よろしくお願いします。

技術書典6で『非エンジニアのためのJavaScript』という同人誌を頒布しました #技術書典 #非エンジニアのためのJavaScript

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こんにちは、gami(@jumpei_ikegami)と申します。 2019/4/14(土)に開催された技術書典6で、『非エンジニアのためのJavaScript』という本を頒布しました。 技術書典のサークル参加は前回に引き続き2回目でしたが、前回の『完全SIer脱出マニュアル』とはターゲット層をガラッと変えた本を出したので、結果どうだったかなどを振り返ってみようと思います。

どんな本を出したか?

『非エンジニアのためのJavaScript』という本を1部500円で頒布しました。

マーケティングやバックオフィスなど、非エンジニア職種の方が担う業務でもJavaScript書けた方がいいケースってたくさんあるよなあと常々思っていたので、それを支援するための内容をまとめたものです。

JavaScript自体の入門書はたくさんあるのですが、「結局どう仕事の役に立つの?」ということにめちゃくちゃフォーカスして書いています。 また、つまらない文法説明などをすっ飛ばしていきなりブックマークレットを作り出すのも特徴です。

詳しくは、技術書典前に書いた以下のブログに記載があります。

jumpei-ikegami.hatenablog.com

技術書典当日

当日の様子をTweetとともにざっくり振り返ります。

被チェック数と印刷部数

当日朝のサークル被チェック数は287でした。 少なくとも287人が、サークル「しがないラジオ」に興味を持ってくれていたことになります。

今回は、相方のzuckeyさんとは別の本を執筆し、それぞれ新刊として頒布しました。 前回の『完全SIer脱出マニュアル』はタイトルの話題性もあって当日だけで500部というバケモノのような売上をあげているのですが、『非エンジニアのためのJavaScript』はテーマ的に野良で売れる部数は減るだろうと予想し、物理本200部を持ち込みました。

売り切れた場合に備えて、ダウンロードカードも500枚持っていきました。 物理本にもダウンロードカードを添付して売ったので、合計500人分の残弾がある計算でした。

設営完了

設営完了時の様子です。写真に写っている人は相方のzuckeyさんです。 新刊が2種類あると、それだけでかなりのスペースが圧迫されて大変でした。

物理本完売

15:45頃に、物理本200部が完売しました。

『完全SIer脱出マニュアル』のときは開始1時間で200部が全て飛んでいったので、開始約5時間後の完売は前回と比較するとだいぶスローペースでした。

技術書典終了時

最終的には、以下の売上でした。

  • 物理本: 約200部
  • ダウンロードカード: 約30枚

ブース撤去後は、前回と同様に非公式アフターに参加してきました。 サークル主コミュニティの熱気は、相変わらずすごい。

techbook-and-ethanol.connpass.com

なお、技術書典にサークル参加するってどうやるの?みたいな話は、以下のブログ記事に死ぬほど詳しく書いたのでこちらをご覧ください。

jumpei-ikegami.hatenablog.com

反響は?

本を出すときは毎回、後から反響を追えるようにハッシュタグを作っています。

twitter.com

今回、『非エンジニアのためのJavaScript』の読者層は、Twitter大好きエンジニアではなく、非エンジニアの方々です。 それもあってか、Twitterでの反響はそこまでたくさんはありませんでした。

ただし、知り合いエンジニアが会社の非エンジニアさんに布教してくれたことで、その人づてに「実際に業務でJavaScript使い始めました!」みたいなケースもポツポツ聞こえてきています。

会ったこともない人の仕事をちょっと楽しいものに変えられたとしたら、これこそがアウトプットの醍醐味だなあと思います。 めっちゃ嬉しい。

非エンジニアのための本を技術書典で出すことについて

今回、技術書典の中ではそこそこ珍しく、「非エンジニア」のための本を頒布しました。 技術書典に来る人はほとんど技術者だと思うので、その意味ではかなりニッチ戦略です。

一応、物理本は200部すべて完売しましたが、売れ方としてはかなりスローペースでした。 相方のzuckeyさんが出した『チーム開発1年目の教科書』の方が、売れ行きとしては良かったです。

booth.pm

200部売れればええやんという感じですが、僕はしがないラジオというPodcastをやっていて2,000人くらいリスナーさんがいるので、だいぶそこに助けられた分が大きかったです。 普通に戦ったら、非エンジニア向けの本は売上としては結構厳しくなるんじゃないかなあと思います。

もちろん、技術書典という「大いなる締め切り」を活用して本の形でまとまったアウトプットができたのはとても良かったです。 また、技術書典というお祭りに参加すること自体が目的の半分で、その参加チケットが「新刊を書くこと」という感じなので、その意味では十分に楽しめて大成功でした。

裏話

今回の技術書典6は、ある事情によって実はそんなに本気出せてなかった感があります。 それもあって、1,000円ではなく500円という弱気の値段設定でした。

事情というのは、『完全SIer脱出マニュアル』の商業化です。 実は、前回の技術書典5で頒布した『完全SIer脱出マニュアル』が、C&R研究所さんの力を借りて商業出版されることになりました。

完全SIer脱出マニュアル

完全SIer脱出マニュアル

元々の原稿は同人誌版のものがあるといっても、そこから2章ほど加筆したり、全体的にわかりやすく書き直したり、それなりの時間を使う必要がありました。 その一応の締め切りが3月中だったので、今回はそれと並行しての執筆作業をしていました。 普通にゲームしてたりしたので死ぬほど忙しいということはありませんでしたが、3月はほぼ毎週末を執筆作業で潰してました。 ちなみに3月中という〆切は少しブッチしましたw

余談ですが、本を書いていると、自分の中に蓄積された知識の浅さや陳腐さみたいなものと半強制的に向き合わなければならなくなります。 それもあって、最近は読書したい欲求が高まっています。 世の中の本を書いている全ての人、マジですごい。

『非エンジニアのためのJavaScript』の今後

マーケティングやバックオフィスなど、非エンジニア職種の方が担う業務でもJavaScript書けた方がいいケースってたくさんあるよなあ」という思いは、今回の同人誌では全然解消されていません。 この本を読んだだけで、JavaScriptが業務上のあらゆるシーンで自由に使えるようになるとは到底思えないからです。

実際には、Web上の記事や動画コンテンツのような形で、JavaScriptの基礎知識や簡単なワークを長期的に貯めていく必要があると感じています。 書籍版でなんとなく感覚はつかめた感じがあるので、今年の夏くらいまでには別の媒体で『非エンジニアのためのJavaScript』を公開し、メディアミックス展開ができると楽しいなあと画策しています。

がんばれ、令和の自分!

以上です。 『非エンジニアのためのJavaScript』は以下のURLからPDF版の購入が可能です。 まだ購入してない人は、ぜひ目次だけでも見てみてください!

booth.pm

「エンジニア転職の今〜転職ブログと本音〜 Engineer Next Lab #4」で最近のエンジニア転職について学んできた

こんにちは、gamiと申します。 ポッドキャストしがないラジオ」の配信をしたり、「完全SIer脱出マニュアル」という刺されそうなタイトルの本を出しています。

2019年4月25日(木)に、Findyさん主催の「エンジニア転職の今〜転職ブログと本音〜 Engineer Next Lab #4」というイベントに参加してきました。

findy.connpass.com

モデレーターであるFindyの筋肉CTOこと「まさたん」さんは、以前しがないラジオにゲストで出ていただいたこともあります。

shiganai.org

また、「こにふぁー」さんは、yomefmというポッドキャストを配信しており、リスナーとして知っていました。

yomefm.github.io

ばんくし」さんもTwitterで有名人なので、ほぼミーハー心を満たすことをモチベーションに参加しました。

セッションのメモ

(セッションは、ブログには書けない内容も話していたので、以下のメモは一部内容がカットされていますw)

パネルディスカッション「エンジニア転職の今 ~ブログ記事と本音〜」

自己紹介

  • こにふぁーさん
    • 転職ブログはあんまり書いてない
  • ばんくしさん
    • この中で一番フォロワーが多いです(イキり)

会場への質問

  • 転職活動してる人は?
    • 4割くらい
  • 転職ブログを書いたことがある人は?
    • 数名

過去の転職活動の軸

  • これまでの軸(こにふぁー)
    • 1社目
      • 給料が結構高かった
      • お金は貰えても、つまらなくなってきた
    • 2社目
      • 年収を下げて楽しい仕事に振り切った
      • 人が少ない
        • 技術的には成長しにくかった
      • CtoC
      • だんだんお金が無くなってきて、お金も加味するようにした
    • 3社目: Quipper
      • 大きめの会社で、技術的に成長
    • 4社目: Kyash
      • 直感で決めた
  • 結局、サービスに対する思い入れが大事(こにふぁー)
  • ライフプランに左右されている(ばんくし)
    • 1社目: SanSan
      • あまり人数がいなかった
      • 社内恋愛で奥さんを見つけた
        • 奥さんが鬱になってしまった
    • 2社目: Yahoo!
    • 3社目: エムスリー
      • マンションを書いたくなって、転職活動していた
  • 機械学習高専時代からやっているので、年数でいうと7年目とか(ばんくし)
    • 業界が長いので知見があり、年収を上げやすい
    • 機械学習で年収を上げるくらいの軸で、ライフプランに応じた転職をしてきた

転職活動の悩み事をどう解消してきたか?

  • 2社目を辞めるとき、それを切り出すに躊躇した(こにふぁー)
    • 友達や奥さんに相談し、「自分の人生だし」と決意した
    • Twitterの裏垢があり、嫌なことがあったら全て書いている
      • 良いことがあったとき、裏垢も見て公平にジャッジする
      • 各社の人事が欲しい情報が書いてあるのでは?w(ばんくし)
    • 常に、よく考えて決めている(こにふぁー)
  • 会社と合わないことがあったら悩む(ばんくし)
    • 業務の内容が一切Tweetできなくなると、強みを行かせないし楽しく仕事できない
    • どこまで自由に活動できるかは求人票にも書いてない、中の人に聞かないとわからない
    • 大量に会ってみて、一番いいところに決める
    • 合わない会社についてTweetすることはある?w(まさたん)
      • それをしないだけの社会性はあります(ばんくし)
  • もっと言うと、働いてみないとわからない(こにふぁー)
    • 今の会社も、「最初は業務委託で関わりたい」と言ったら快諾してくれた
    • まず働いてみるというのも、選択肢としてありになってきた
    • とりあえずフリーランスで関わってみるという人も、確かにいる(まさたん)

なぜ転職についてブログなどで発信しているのか?

  • ロールモデルがインターネット上にあってほしいから(ばんくし)
    • 表向きは、自分の技術力や年収や業界で検索したときに、検索結果にちゃんとロールモデルが出てきてほしい
    • 裏向きの理由としては、採用のためにやっている
      • 「今まではYahoo!の採用に関わっていたが、これからはエムスリーで最高のチームを作ります」と言うと、意外と受け入れられる
        • エムスリーに興味がある人が声をかけてくれるので、採用につながりやすい
  • 現職については結構書いている(こにふぁー)
    • 理由は、やはり採用に効くから
    • 逆に退職については書いていない
      • 感情が高ぶった状態で書くのが嫌だ
      • それをはてなブログで細部をつっこまれないように書くのが難しい
    • 入社ブログを書かないのは、すぐに辞める可能性があるのと、まだよく知らないから
    • 裏ブログは無いんですか?(まさたん)
      • 無いですw(こにふぁー)
  • はてブの的外れなコメントにムカつかないコツは?(まさたん)
    • 基本的には、はてブをあまり見ない(ばんくし)
      • 奥さんはよく自分のブログについたはてブを見て怒っていて可愛いなといつも思っているw
      • 見ないのが一番いい
    • 現職についてのブログは、会社の人のレビューもちゃんと受けている(こにふぁー)
      • はてブのコメントはリプライができないので辛い
      • Twitterは、会話できそうな人ならリプライを返すが、無理そうなら奥さんに愚痴るw

転職後ブログと今で感じる差分や変化は?

  • ネガティブな差分があるなら、転職してない(ばんくし)
    • Yahoo!などは批判を受けやすい会社だが、織り込み済みなので特に気にしてない
  • ポジティブな差分としては、「近くで働いてるから会おう」と言ってくれる人が増えること(ばんくし)
    • 確かに、良いつながりはできました(こにふぁー)

40代50代以降のキャリアプランについて想像してますか?(会場からの質問)

  • あまり考えていない(こにふぁー)
    • 世界旅行したいねーと嫁と話しているくらい
    • 技術でいくかマネジメントでいくかは、少し考える
      • 今はマネジメントに寄せている
  • 自分は、明確にある(ばんくし)
    • 尊敬するエンジニアが何人かいる
      • エムスリーの西場さん、メルカリのトガシさん、SanSanのシマさんなど
    • 開発、企画、運用など全てできるエンジニアになりたいと思っていて、それに向かって頑張っている

転職は何歳までできると思いますか?(会場からの質問)

  • マインド次第だと思う(まさたん)
    • ガツガツなんでも取り組むマインドが重要
    • Tech Leadなど役職やロールをきちんと持っている人の方が、転職しやすい印象はある
      • そうじゃないと、価値を出しにくい
  • エンジニアに限らない話でいうと、40代50代の人と一緒に働いていて、転職はできるという感覚はある(こにふぁー)
    • Droid KaigiにきていたGoogleのシニアなエンジニアは、現役でコードを書いていて、どこからでも声がかかりそう

年収を公開したあとの反応は?(会場からの質問)

  • もっとあげますとか、役職つけますという話があった(ばんくし)
    • 転職1日目に「CTOになりませんか?」という連絡が来たりするw
    • 自分のリサーチ不足だったなと反省はするが、そこはしょうがないと諦める

Twitter転職でカジュアルに希望年収を公開する人へのエールは?(会場からの質問)

  • 年収については、以下が全く相関しない(ばんくし)
    • 「自分の希望/会社の成長/この人はこのくらいもらってほしいという周りからの希望」
    • 自分のライフステージを加味して、それに応じた年収を出せるほど成長している会社を探せばいいと思う
      • 年収に関する周りからの意見は、無視すればいいと思う
    • 「儲かっている会社は、かなりの年収が出せる」という感覚がある
      • 確かに、儲かっている業界の方が年収を出しやすいという話はFindyでもよくしている(まさたん)
  • 今の会社に入るときに給与交渉しましたか?(こにふぁー)
    • しました(ばんくし)
    • 給与交渉は悩みどころの1つで、他の人がどのくらい貰っているかを知らないと難しい
      • 年収を公開している人は、そういう人の役に立っていると思う(こにふぁー)
      • ベンチャーに行く人は、「起業のファイナンス」を読んだ方がいい

今後転職をするときに考えた方がいいこと

  • 負い目を感じても、まずやることが大事(ばんくし)
    • 気になったら、話を聞きに行こう
    • カジュアル面談から選考に乗ってしまう恐れがあっても、あのGoogleでも1年たてばまた選考を受けられる
    • タイミングと自分の転職したい意志とが合ったときに、転職は発生する
    • 受かってから決めるのも大事
      • 受からないと、向こうからの評価はわからない
    • 自分の市場価値を見るだけでもやってみよう
  • 今考えていることを何かしら発信すると、いいことある(こにふぁー)
    • 採用する側としては、どういう人なのかを判断するとき、ブログがあるとすごく便利
    • 今やっていることを書いていくと、いつか転職するときに有利になるはず

「いろんな企業に転職してみて」 by Ubie株式会社 shirajiさん

自己紹介

  • しらじ
  • 5社経験してきた
    • 規模がバラバラ

Ubie

  • 来月で2年のスタートアップ
  • AI問診
  • Dr.Ubie

注意

  • あくまでも個人的な見解です

中規模の会社(100人くらい)をおすすめしたい人

  • 専門性を模索中
    • 幅広く経験を積みたい
  • ある程度の安定性とSO

大規模の会社(1,.000人くらい)をおすすめしたい人

  • アクセス数、データが圧倒的
    • チューニングしたい人、データを使って仕事したい人
  • 著名な人と働けるチャンスも
  • 新規事業や海外事業にチャレンジできるかも

大企業をおすすめしたい人

  • 圧倒的安定性
  • 年収、福利厚生
    • 仕事がそんなにできない人でも結構年収が上がる
  • 調整やマネジメントが得意
  • 世間の人からの見る目が変わる

スタートアップをおすすめしたい人

  • 突破力、自走力があり、当事者意識が強い
  • 臨機応変な対応が得意
  • 組織作りしたい
  • 一発当てたい

自分にとって何が重要か

  • 自分の場合は、「圧倒的な熱意を持った会社で働きたい」という思いがある

宣伝

  • Ubieでは、いろんないろんなポジションの人を募集しています!

www.wantedly.com

「転職するときに考えた2つの軸」 by ファインディ株式会社 kaacunさん

自己紹介

  • 大原和人
  • Findyのプロダクト開発を担当
  • サウナにハマっている

1社目入社

  • Webサービスが作りたい
  • ビジョンに共感し、某ネットメディア運営企業に入社
    • 「個人の時代が来る」という話に興味を持った
  • インフラ、DevOpsを3年
  • サービス開発、プロジェクトマネジメントを1年
  • 技術基盤グループを1.5年

転職を考え始めたきっかけ

  • インフラ改善系の仕事などが多くなってきた
    • 技術的負債の返済
  • 開発とビジネスの分断で、社内受託化してきた
    • 自分ごと化しにくい状況へ

考えたこと

  • 何に貢献したいのか?
    • わからないので、スタートアップで副業をやってみた
      • 不動産サービスの立ち上げ
        • 事業に興味を持てなかった
      • グルメサービス
        • クローズ...
      • 副業マッチングサービス
        • 「個人の支援」みたいなテーマに興味を持った
  • どう貢献したいのか?
    • 事業にコミットできるエンジニアになりたい
    • グロースハックやプロダクトマネージャーの盛り上がり
      • エンジニアが事業やプロダクトを見ていくのも重要になっていく
      • 「器用貧乏でなんでもやりたい人」

転職活動で意識していたこと

  • ビジョン
  • トップ層の技術理解
  • 開発の進め方
  • エンジニアのビジネスへの意識

Findyに入社した理由

  • 取り組みたいテーマにかなり近かった
    • 働き方を自由に
  • エンジニアドリブンな組織作りができそう

転職してみて

  • 良い会社だった
    • 技術へのリスペクト、ユーザ目線、働き方の柔軟性
  • プロダクトをマネジメントする難しさに直面
    • 一気に見る領域が増えた
    • 施策を考えるのと実行するのとでは、頭の使い方が全く違う
  • ユーザからのフィードバックが力になります

宣伝

  • Findyで一緒に働きませんか?

blog.findy.us

感想

エンジニア転職について、年収周りも含めてかなり生々しい話を聞くことができて、最高でした。 また、まさたんさんがたまにぶっこむ無茶振りが面白かったです。

Findyさんはエンジニア転職に関するイベントを定期的にやっているようなので、ぜひまた参加したいと思います!

findy.connpass.com

#技術書典 6で、『 #非エンジニアのためのJavaScript 』という本を出します

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こんにちは、gami(@jumpei_ikegami)と申します。 2019/4/14(土)に開催される技術書典6「く10」ブースで、『非エンジニアのためのJavaScript』という本を頒布します。

techbookfest.org

で、お前誰よ?

改めて、gami(@jumpei_ikegami)と申します。 仕事ではBtoB SaaSスタートアップのエンジニアとして、開発やテクニカル・サポートを担当しています。

また、趣味で「しがないラジオ」というTech系ポッドキャストを運営しています。 前回の技術書典5では、『完全SIer脱出マニュアル』という怪しいタイトルの本を頒布しました。

jumpei-ikegami.hatenablog.com

なぜこの本を書いたか?

プログラミングは、簡単に作業を自動化するための強力な手段です。 本来は、エンジニアに限らず誰でもプログラムを書けた方がいいはずです。 どんな職種であっても、単純作業を効率化することで、本来やるべき作業により集中できるようになるからです。 その方が、きっと仕事も楽しくなります。

しかし事実上、「プログラミング」はエンジニアたちのものに成り下がっています。 世の中のプログラミング入門書のほとんどは、「子供向け」でなければ、「エンジニアやその卵」に向けて書かれています。 デザインの領域では、『ノンデザイナーズ・デザインブック』という、非デザイナー向けの有名なデザイン入門書が あります。

ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版]

ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版]

プログラミングに関しても、「非エンジニアである大人」のための、仕事で使えるプログラミング入門書が必要なのではないか? この本は、そんな問題意識から執筆されたものです。

非エンジニアが最初に学ぶべきプログラミング言語は、JavaScriptが最適だと考えます。 そのため、『非エンジニアのためのJavaScript』という本を書きました

こんな人にオススメ

『非エンジニアのためのJavaScript』の想定読者は、以下のような人です。

  • プログラミングをしたことがない
  • 仕事上でできることを増やしたくて、プログラミングができれば何かできるような気がしている
    • 特に、メインの仕事に集中するために、細かい作業を効率化したいと考えている
    • ただし、プログラミングで何ができるかもよくわからない
  • できればプログラミングの勉強なんてしたくない

また、「会社の非エンジニアメンバーにプログラムを書かせたい」というエンジニアの方にもおすすめです。

この本で伝えたいこと

この本で伝えたいことは、主に3つです。

  • そもそもプログラムを書かなくても、一般的な自動化であれば実現できることが多い
  • JavaScriptを少し書くことで、特にブラウザ作業を簡単に効率化できる
  • プログラミングを学ぶことで、非エンジニアであってもキャリアのユニークさが増す

プログラミングを学び始めるというと、ついつい身構えてしまいます。 一からプログラミング言語の文法を学び始めるなど、遠回りしがちです。 しかし、エンジニアにジョブチェンジするのでなければ、 プログラムの恩恵を最短経路で得たいはずです。 そもそもプログラムを書かなくても実現できるのであれば、そっちの方がいいでしょう。

つまりこの本は「プログラミングを学ぶための本」というよりも、「明日からの仕事を楽しくするための本」です。

推しポイント

この本の推しポイントは、以下です。

  • 難しいJavaScriptの文法については、ほとんど解説しない
  • テキストエディタや、「コマンドを入力するための黒い画面」などの特別なソフトウェアは使わない
  • 「簡単なプログラムを書けるようになることで、日々の仕事がどう楽しくなるのか?」ということに重きを置く

また、この本を読むと、以下を知ることができます。

  • プログラムを書かずにできる業務効率化の例
  • プログラムを書くと何ができるか?
  • JavaScriptを使った便利なプログラムの例

もちろん、この本でJavaScriptの全てを理解することはできません。 しかし、「プログラミングとは何か?何ができるのか?」の一端に触れることはできるでしょう。

さいごに

技術書典6にいらっしゃる方は、ブース番号「く10」でぜひお会いしましょう! 参加できない方向けにも、boothでPDF版をオンライン販売します。 ぜひ、一冊お買い求めください!

エンジニアが銭湯と働き方について語り合うイベント、 #エンジニア銭湯 に行ってきた

こんにちは、gami(@jumpei_ikegami)と申します。

Techポッドキャストしがないラジオ」のパーソナリティや『完全SIer脱出マニュアル』の著者をしてます。

さて、2019年4月6日(土)に「#エンジニア銭湯」という、会場が銭湯の珍しいイベントに参加してきました。 メモを取ったので、雑に公開します。

イベント概要

イベントのテーマは「働き方について、銭湯で語り合いましょう」というものでした。

イベントの概要は以下をご覧ください。

tokyosento.com

会場

会場は、大崎にある銭湯の金春湯さんでした。

twitter.com

ガチの銭湯で開催される勉強会に参加するのは初めてでした。 クロークは脱衣所のロッカー。 熱い。

職場の問題かるた

最初は、登壇者の1人である沢渡あまねさんが作られた「職場の問題かるた」を参加者全員でやりました。 銭湯のロビーでやるのは狭いので、なんと脱衣所で開催。

かるたの札には職場の問題あるあるが書かれていて、戸松遥さんの勢いのある札読みボイスもあいまって、楽しく職場の問題について学ぶことができました。

LTとパネルディスカッション

その後、LTとパネルディスカッションがありました。 登壇者は以下でした。

  • 角屋文隆さん
    • 国内大手の光学・医療機器メーカーのエンジニア
    • 金春湯のご長男として銭湯の企画・マーケティング・Web運用を担当
  • 後藤大輔 さん
  • 沢渡あまね さん
    • あまねキャリア工房 代表
    • 株式会社なないろのはな 取締役
    • 『職場の問題地図』著者
    • 業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士
    • IT運用エバンジェリスト
  • 久保田裕也さん

詳細はconnpassから見られます。

connpass.com

以下、LTとパネルディスカッションのメモです。

角屋文隆さん

金春湯について

  • 銭湯ブーム
  • アメトークで品川区の銭湯が多数登場
    • 銭湯なのに温泉のところも
  • 金春湯、詰んだ?
    • 金春湯は、デジタルを武器に有名銭湯の仲間入りを狙う逆襲の銭湯である

銭湯について

  • 銭湯は心のリファクタリング
    • エンジニアにこそ、銭湯を勧めたい
  • ととのいフレームワーク「MVKS」
    • 以下を2-3セット回すと、整う
      • サウナ(S) 8-10分
      • 身体を流す
      • 水風呂(MV) 1-2分
      • 休憩(K) 5-10分

後藤大輔 さん

自己紹介

  • NTTデータ
    • 11年在籍
    • 炎上案件の火消しが得意
  • フリーランス
    • 経営コンサル、ITコンサル、監査
  • 株式会社東京銭湯の取締役

株式会社東京銭湯

  • 情報発信
    • TOKYO SENTO

tokyosento.com

  • 銭湯経営
    • 川口にある喜楽湯を運営
  • コミュニティづくり
    • 銭湯ファンが集まれる場づくり

働き方について

  • 人のルールと場のルール
    • その両者のルールを合わせていく必要がある
  • 場のルールの分類
    • 静的ルール
      • 固定のルール
    • 動的ルール
      • その場その場で動的に変わるルール
  • 銭湯のルール
    • 静的ルール
      • 料金、男女、出禁ルール
    • 動的ルール
      • 他の人と会話するかどうか?どう入浴するか?
  • 「自由」とは、「動的なルールを作ってもいい状態」
  • 銭湯とスーパー銭湯の比較
    • スーパー銭湯の方が静的ルールが多い
    • 常連さんしか行かなくなった銭湯も、静的ルールが増えていく
  • 番頭はクリエイティブな仕事
    • ルールの番人
  • 会社も同じ
    • 暗黙的にルール化しているものもある
    • ルールを作る側に回った方が楽しい
  • 「空気を読む」から「動的ルールを楽しむ」へ

沢渡あまねさん

自己紹介

  • 「業務デザインの発想法」2019年4月発売!
  • 「運用☆ちゃん」書籍版も発売されます!
  • 自分の思い
    • IT業界のフレームワークやカルチャーを活用して、組織の課題を解決したい
    • ITエンジニアが正しく活躍できる社会を創りたい

キーメッセージ

  • 生産性の高い状態 = 自分の勝ちパターンを実践できている状態
  • 満員電車やスーツは、悪気のない負けパターン
  • 銭湯で仕事したって、ダム側で仕事したって、ええやん

勝ちパターン

  • あなたにとってのダム際は何ですか?

久保田裕也さん「オトバンクがチャレンジする働き方の創造」

自己紹介

  • 売上ゼロ時代のオトバンクに入社
    • 創業者は、5年間出版社を巡ってお茶を飲んで「良い話聞いた」と言っていた
  • オトバンク
    • 日本最大級のオーディオブック配信サービスを運営

www.otobank.co.jp

audiobook.jp

オトバンクの働き方

  • いろんな社員がいる会社です
    • 元声優とか
  • オトバンクでやめたこと
    • 人をまとめることをやめた
    • 満員電車の通勤をやめた
      • あるとき、銀座線で飛び蹴りするサラリーマンを見た
        • 電車ってヤバい
      • 「満員電車禁止令」を始めたら、メディアに取り上げられた
    • 飲み会をやめた
      • 飲み会をやっても、ほとんどの人が遅れてくる
      • 飲み会を社内ランチ会に
    • 情報をクローズドにするのをやめた
    • 「開発」をやめた
      • 開発も企画も、ごった煮にしてオープン化した
    • 時間と場所を縛るのをやめた
      • CTOは釧路に住んでいる
    • 1つのキャリアに限定するのをやめた
      • 陸上部を創設
  • 働き方改革ではなく、働き方創造
    • 社員が仕事を自分事にできる
    • 働きやすい環境を自分で整えられる空気づくり
    • 評価制度も社員が考える
      • 毎月1on1して、目標に落とし込む
      • それをどう達成するかをマネージャーと話す
      • 6時間くらいの会議で、マネージャーがチームの評価を発表して議論する
    • トップダウンで働き方を決めない
  • 働き方のクリエイティビティが、サービスのクリエイティビティに繋がる

パネルディスカッション

テーマ

  • エンジニアが正しく活躍できる働き方

勝ちパターンについて

  • 営業時間外のサウナの中は、集中できる(角屋さん)
  • 会場のみなさんの勝ちパターンは?(後藤さん)
    • (色々なパターンが出てくる)

仕事ごっこについて

  • 世の中、仕事ごっこが多いと思う(沢渡さん)
    • フレックスなのに早く来て存在感をアピールしたり
    • ごっこかどうかは、ビジネスに直結するかどうかで決まる
    • 「確定申告はお遊戯会」
      • 優秀な役所の人は、書類の差し戻しとかやりたくない、もっと住民の課題を解決する仕事がしたい
      • 自分の本質的価値は何か?を常に問い続ける
  • 馬鹿なふりして、「これって何でやってるんだっけ?」と聞くのが大事(久保田さん)
    • たとえば監査法人に怒られるからやっているという場合は、「一回監査法人と揉めてもらっていい?」と言う
      • 全部オンラインで完結するように、監査法人を説得したり
    • 努力せずに死ぬほど儲けるのが、一番良い
  • 複数の役割があると、仕事ごっこが無くなるのでは?(沢渡さん)
    • 自分の会社でも、「パートナーさんより先に帰るわけにはいけない」ということがある(角屋さん)
      • でも、銭湯の仕事やっている方が楽しいw
    • 自分は意図的に複数の仕事をやっている(後藤さん)
      • ある仕事で別の仕事を長期間休んでも、意外と問題なかったりする
      • 「本当に必要な仕事」がわかる
      • 会社にいると、やらなくてもいい仕事が増えることがある
    • この話、ダイバーシティの本質だと思う(沢渡さん)
  • エンジニアの価値の出し方は3つある(沢渡さん)
    • ふりかえりができる
    • 仕事ごっこをやめられる
      • はじめは意味があった仕事を、仕組みで解決する
    • 楽しさに素直になる
      • 楽しさは正義
  • 組織に対する安心感が重要(久保田さん)
    • 何をやっても、場に向かっていれば何でもやっていい状態を作る
    • 職種毎に、活躍の仕方は違う
  • 銭湯も、ダイバーシティの中で安心感を作るという点では、同じ(後藤さん)

感想

とりあえず、銭湯で勉強会をやるという体験は、新しかったです。 アットホームさが演出され、狭さ故の一体感がありました。

テーマとしても、レガシーな日本企業に蓄積された職場の問題や生産性の低い働き方について考える機会になって良かったです。 僕はもともと富士通という歴史の長い大企業にいたので、非常に懐かしさを感じました。 逆に言えば、もう生産性の低い働き方からは遠ざかってしまったので、今回のイベントのベストなターゲットユーザーではなかった感じもありました。

いまの僕はスタートアップに転職して、今回のイベントで出てきた「ルールを作る側に回る」とか「自分の勝ちパターンを実践できる」とか「働き方創造」などといったことも日々実践できています。 明らかに生産性も年収も上がりましたし、いまの方が圧倒的に楽しいです。

また、「満員電車に乗らない」とか「会社に行かずに仕事する」とか言うと「ぬるま湯かな?」という印象を抱く人が多いと思いますが、それは全くの誤解です。 「会社のルールを守っていればいい」という状態から、「自分の生産性を最大化する方法を自分で考えなければいけない」という試練を課されるわけです。 そっちの方が、よっぽど難しく、厳しく、熱く、クリエイティブで、楽しい営みだと感じます。

イベントのまとめは以上です。 エンジニア銭湯は定期的に開催されるらしいので、興味がある方は次回以降で参加すると良いと思います!

なお@kondoyukoさんが今回のイベント内容についてイラスト付きでまとめられていたので、ぜひこちらもご覧ください。

眼球の中にコンタクトレンズを埋め込むICL手術をして1ヶ月たった

こんにちは、gamiです。 2018年12月13日にICL手術を受けて1ヶ月以上がたちました。 周りの人の話を聞いても、レーシック経験者はそこそこいますが、ICL経験者はあまりいなさそうだったので、その結果や感想を書きます。

ICL手術とは?

視力回復のための手術の一種です。

視力を戻すための手術としてはレーシックが一番有名ですが、 私は後述する理由によりICLという珍しい手術を受けました。

ICL(Implantable Contact Lens)手術はその名の通り、眼球の表面を切って、 その隙間から眼の中にコンタクトレンズを挿入する手術です。 痛そうですね。

特に問題なければ何十年もコンタクトレンズを入れっぱなしにするので、「眼内永久コンタクトレンズ」とも呼ばれるそうです。

なお、眼内レンズ手術には入れる場所やレンズの種類によって「前房型」と「後房型」の2種類があります。

  • 前房型レンズ
  • 後房型レンズ

私は、より一般的で傷口が小さくて済む「後房型」の手術をしました。

なぜICL手術を受けたか?

私は視力が絶望的に悪く、小1から眼鏡をかけています。 手術前の視力は両目とも0.1未満で、コンタクトレンズの度数は右目が-9.00、左目が-6.00でした。 おまけに乱視付きです。

最初はICLの存在すら知らなかったので、普通にレーシックを受けるつもりでした。 いつレーシックしようかなーと思っていたところに、「自分の結婚式」という大きなイベントが舞い込んできたので、 なんとなく「結婚式は裸眼で出たいなあ」と思ってレーシックの検査を申し込みました。

病院は、知り合いがレーシックを受けた品川近視クリニックに行きました。 その人の紹介だと、5万円くらい安くなるとのことでした。

レーシックの検査を受けてみると、「視力が悪すぎてレーシックでは十分な視力回復は難しい」という旨のことを言われました。 その代替案として示されたのが、ICLでした。

レーシックは角膜をレーザーで削って屈折異常を矯正する手術方法です。 そのため、角膜のサイズで視力の矯正幅の上限が決まってしまいます。

一方、ICLは逆にレンズを足す手術なので、より強度の近視であっても矯正することができます。

ICL手術の結果

詳細な体験談は後に回すとして、結論を先に述べます。

良かったこと

当たり前ですが、視力が1.0付近まで回復しました。 20年以上、眼鏡かコンタクトレンズ無しでは生活できない状態だったので、朝起きて眼鏡をかけなくても目が見える体験は素晴らしいです。

もちろん、この点はICLでもレーシックでも変わらないと思います。

悪かったこと

手術前に説明を受けていましたが、照明などの強めの光を見るとその周りに光輪が見えるようになりました。 手術直後は結構気になりましたが、今は慣れたのでそこまで気になりません。

大変だったこと

一時的に大変だったことは、以下です。

  • 手術料金が高かった
    • 50万円くらいしました
  • 術後1週間は、目に水が入らないようにシャワー禁止だった
    • ドライシャンプーを買ってしのぎました
  • 手術で血管を切ったらしく、術後3週間くらい、右目の左半分が内出血で真っ赤だった
    • 会う人全員に説明しなければいけなくて大変でした

概要は以上です。 細かい体験談が気になる人は、以下も合わせてお読みください。

詳細な体験談

記憶の限り、ICL体験談を詳述します。

レーシックの検査まで

前述のように、最初はレーシック手術を受けるつもりでした。 品川近視クリニックには「1日レーシック」というプランがあります。 事前予約制で、たった1日で検査、カウンセリング、施術まですべて終えることができます。 私のような効率厨には最適なプランです。さっそく問い合わせをしました。

予約に際しては、事前に電話でヒアリングを受けます。 主なヒアリング内容は以下でした。

  • どの院で受けるか?
  • 生年月日
  • 電話番号
  • ローンをするかどうか

その後、1日レーシックの予約を取ります。

レーシックの検査

レーシックの検査に先立って、注意事項を伝えられました。

  • 料金はmin 15万円だが、検査結果に応じて変動する
  • 全体の5%の人は、検査の結果、施術が不可になることがある
    • 私もレーシック手術としては不可だったので、この5%に入っていたことになる?

検査当日は、一生分かと思うくらいたくさんの目の検査をしました。 視力、眼圧、眼球の各部分のサイズなどを詳細に調べます。 また、ベッドで横になった状態で、穴の空いたカップを眼球の上において液体で満たしたまま眼の中をグリグリチェックされたりしました。

最後に医者の診断がありました。 この日の検査で、予想外のことが2つありました。

  • レーシックができず、ICL手術になる
  • 小さな網膜剥離が見つかったので、視力回復の前にそちらの手術をする必要がある

網膜剥離とは、眼球の内側の網膜が剥がれてくる病気です。 近視が強い人は、眼球が前後に引っ張られるので、中央部分が破れて穴が空いてしまうことが多いようです。

網膜剥離の手術

幸い、少し穴が空いているくらいの軽度な網膜剥離だったので、その日のうちにレーザーで治療ができることになりました。 瞳孔を広げる目薬と麻酔の目薬を差して、普通の診察室っぽいところで手術しました。

ICLがメインのトピックなので詳細は割愛しますが、網膜剥離している部分の周りをビス留めするように、数十〜百数十発くらいのレーザーをガンガン打っていきます。 麻酔をしているとはいえ、連続でレーザーを打たれると鈍痛が酷くて涙が出てきます。

肝心のICL手術は、網膜剥離の術後1ヶ月検診で問題がなければ改めて実施することになりました。

ICL手術前

ICLの手術に先だった準備としては、以下が必要でした。

ICL手術当日

網膜剥離の手術から約1ヶ月後に、ICLの手術をしました。

検査

当日は、網膜剥離の術後検査、およびICL手術前の軽い検査をしました。 特に問題なかったので、ICLの手術をすることになりました。

支払い

手術前に、料金の支払いをしました。 50万円を超えていたので、手持ちのデビッドカードの上限金額を超えていて焦りました。 なんとかWebから上限を引き上げられたので良かったです。

ICL手術を受ける場合は、事前にクレジットカード等の上限金額を確認しましょう。

手術の準備

これまでの検査や網膜剥離の手術とは違って、入念に手術の準備をしました。

  • ロッカーに洋服以外のすべての荷物を預ける
  • 青い手術用キャップをかぶる
  • 手術エリアの部屋の片隅に置かれた一人用ソファで待たされる
    • その間、5分間に1回の頻度で、なんども繰り返し目薬を差される
      • 瞳孔を広げるやつと、麻酔用、消毒用など
      • ちゃんと瞳孔が広がっているかチェックされ、不十分だと目薬を再度差してさらに5分間待つ
    • トータルで30分以上はかかった気がする

十分に瞳孔が開いて麻酔が効いてきたら、手術室に通されます。

手術中

手術は、思ったよりもガチの手術室で、複数の医者や看護師の手で行われました。 また、全身麻酔ではないので、普通に意識もはっきりし、眼もそこそこ見える状態で手術をします。

  • 眼の周りを消毒する
    • ボトルに入った目薬を、湯水のように流して綺麗にする
  • 眼の周りだけが出るような布を顔の上に置き、テープで貼る
  • まぶたをテープで広げる
  • さらに、まぶたを強制的に開かせる器具を取り付ける
  • 光る顕微鏡みたいなものを目の前に設置され、その先を見続けるように言われる
  • 眼球の表面を切るタイミングは、痛みが無いのでよくわからない
    • たまに鈍い痛みはあるが、そんなに痛くない
  • 手術中は、常に眼球に水を吹きかけられ、定期的に目薬も差される
  • レンズを挿入した瞬間、突然眼が見えるようになる
    • 瞳孔が広がっているので完全には見えないが、明らかにわかる
  • 何らかの後処理をして、片目終了
    • 眼球なので、特に縫ったりはしない
  • 片目10分程度、全体で30分程度

手術直後

手術後も、手術前に座っていた一人用ソファに座らされます。 ソイジョイとお茶を渡され、お腹が空いていたら食べるように言われました。

しばらく休んでから、改めて軽く術後の診察をします。 私はこの時点で右目が内出血を起こして真っ赤になっていましたが、たまにあることのようで、問題ないと判断されました。

その後、以下を渡されます。

  • 目薬3種類
  • 内服薬
  • 保護用メガネ
  • 眼帯

保護用メガネをつけたまま、帰宅します。 まだ瞳孔が広がっているので手元は見えにくいですが、帰るには特に問題ないくらいの視力はありました。

ICL手術1週間後まで

手術の翌日には、術後1日後検診がありました。 術後2日後くらいまでは、内服薬をちょこちょこ飲まされました。

その他、術後1週間後までは以下の制限がありました。

  • 2〜3種類の目薬を各1日5回ほど差し続ける
  • 首から上のシャワー禁止
    • 目に水の中の雑菌が入ることを防ぐため、ドライシャンプーや濡れタオルでしのぎました
  • スポーツ禁止
  • 飲酒禁止
  • 常に保護用メガネを装着
  • 就寝時は、プラスチック製の眼帯を装着
    • 寝返りを打ったときに眼球を圧迫しないように

視力自体は、翌日には問題なく見えるようになりました。

右目は内出血が痛々しい感じでしたが、目薬を差したときに少し染みる程度で、痛みはあまりありませんでした。 角膜を削るレーシックの場合は結構痛む人もいるそうですが、ICLは眼球を3mm程度切るだけなので、痛みが少ないのかもしれません。

術後1週間が経過したときも、改めて検診に行きました。

ICL手術1ヶ月後まで

1週間が経過すると、保護用眼鏡も不要になり、軽いスポーツや飲酒もOKになります。 目薬だけは、1日5回差し続ける必要がありました。

全体のスケジュール

私の場合のスケジュールは以下でした。

日付 内容
2018/10/18 1日レーシックの予約
2018/11/08 レーシックの検査&網膜剥離の手術
2018/11/15 網膜剥離術後1週間検診
2018/12/13 ICL手術
2018/12/14 ICL術後1日後検診
2018/12/20 ICL術後1週間後検診
2019/01/15 ICL術後1ヶ月後検診
2019/03/13 ICL術後3ヶ月後検診

一般的な、レーシックとICLとの違い

手術の説明を受ける中で、レーシックとICLの違いに詳しくなったので書きます。

レーシック

  • 料金は比較的安い
    • 10〜30万円程度
  • 角膜を削るので、不可逆
  • 術後の入浴や飲酒に関する制限が緩い
    • 基本的には、翌日から可能
  • 乱視の矯正も可能

ICL

  • 料金が高い
    • 50万円程度
  • レンズを後から抜くこともできるので、可逆
    • レンズが合わない場合に後から交換することも可能
  • 術後の入浴や飲酒に関する制限が厳しい
    • 術後1週間はシャワー禁止など
  • 乱視の矯正ができない
    • 後房型レンズは回転する可能性があるので、乱視矯正ができない
    • 乱視を矯正したい場合は、術後3〜6ヶ月後以降に、乱視だけレーシックで矯正することも可能

共通点

  • 光の見え方に違和感を感じる現象(ハローグレアなど)は、どちらにせよ発生リスクがある模様
  • 他にも、感染症や医療ミスなどのリスクははゼロではない

まとめ

基本的には、レーシックで直せるレベルの視力の人は、手術例も多いレーシックをするのがいいと思います。 ただしレーシックが難しい場合でも、お金さえ用意できれば、ICLの手術も選択肢に入れるのは十分にありだと感じました。

「眼球を切ってレンズを入れる」という手術内容だけを聞くと恐ろしいように感じますが、私の場合は痛みもあまり無く、また可逆であるという意味ではレーシックよりもリスクが低い側面もあります。

なんにせよ、ノー眼鏡&コンタクトライフは超快適です!