Tech系ポッドキャストを続けてたら商業誌出すことになってカンファレンスに呼ばれた話
こんにちは、#しがないラジオパーソナリティのgamiです。
この記事は「#しがないラジオ Advent Calendar 2019」1日目の記事です。
2019年は色々あった割にはブログを全然書けてなかったので、自分の1年の活動を改めて振り返ってみようと思います。
しがないラジオを継続した
2017年3月頃に始めたポッドキャスト「しがないラジオ」も、もうすぐ3年になります。 2019年の初回がsp.49で、現時点の最新回がsp.71なので、20エピソードくらいを収録できたことになります。 一時期よりはペースダウンしてますが、自分たちのペースで細々と続けていければと思ってます。
ポッドキャスト自体は、コンテンツを発信しているという意味ではアウトプットです。 ただ、「ポッドキャスト録るよー」という名目でゲストのこれまでの経歴や仕事観について対面で1〜2時間くらい話を聞くというのを、今年だけで20回以上もやっているわけで、それは結構なインプットな気がします。 僕の最近の発信はエンジニアのキャリアに関するものが多いですが、そのアウトプットするコンテンツの主要な源泉は、しがないラジオで聞いた話だったりします。
また、ゲストを呼ぶタイプのポッドキャストを続けているとファシリテーションがどんどん上手くなる気がするので、おすすめです。 みんなでやろうポッドキャスト。
『完全SIer脱出マニュアル』が商業出版された
2018年10月の技術書典5で『完全SIer脱出マニュアル』という本を同人誌として頒布したのですが、boothでの電子版も割と継続的に売れて、なんと累計で1,500部以上を売り上げました。 1部1,000円なので、2人のサークルで書いた割には結構な売り上げです。
この同人誌版『完全SIer脱出マニュアル』が話題になったこともあって、とある方の紹介でC&R研究所という出版社の編集者さんとつながり、「商業誌を出しましょう」という運びになりました。 当初は「『完全SIer脱出マニュアル』というアングラなタイトルの本は商業化すべきではない」と思っていたのですが、だんだんと「もっと広く認知されて楽しく働く人が増えるなら、別に僕が刺されてもいいかなー」みたいな気持ちになってきたので、同人誌版を加筆した商業版を出すことに決めました。 同人誌版はしがないラジオの相方の@zuckey_17と共著でしたが、もはや僕の趣味みたいな本なので、商業版では僕が単独で執筆することになりました。
そんなこんなで、気付いたらめでたく商業書籍の著者になってしまいました。 Amazonで僕が書いた本が僕の名前と一緒に載ってるのは、始めは現実感が無くて笑えました。 ちなみに、同人誌と違って、僕は半年に一回くらいしか売り上げ部数を知ることができないっぽいので、何冊売れてるかは現時点ではわからないです。
(書籍出版の経緯やその後は、実は全然ブログとかにアウトプットできていないのでいずれちゃんと書きます。)
- 作者: 池上純平
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kiitokによってエンジニアのキャリア支援が副業になった
普段から僕をフォローしてくださっている方は、「gamiさんがなんか急にkiitokとかいうサービスとよくつるむようになった」と感じていると思います。 実はひょんな縁から、kiitokというエンジニアのキャリア支援サービスをやっているトラックレコード社の野崎さんと知り合って、kiitokが目指す方向性に共感し、色々と協力させてもらっていました。 ここまでkiitokに巻き込んでいただいたのも、しがないラジオや『完全SIer脱出マニュアル』によって「脱SIerっぽい情報発信をしている人」という認識があったからだと思います。
今は色々と事業展開を模索しているようですが、kiitokはもともと「現役エンジニアメンターに相談できるぞ」というサービスでした。 開発の仕方やマネジメントに悩んでいる方は他のEM経験豊富なメンター陣にお任せして、僕はもっぱら「仕事楽しくないしスキルも身につかないけどどうしたらいいでしょう」という悩みを抱えた第二新卒っぽいエンジニアさんと1on1をしてました。 これまではポッドキャストや同人誌の頒布など間接的なキャリア支援ばかりだったので、直接的に人から悩みを引き出して自分なりのアドバイスをするという経験が積めたのは、とても良かったです。
またkiitokに関わる中で、エンジニアのキャリア支援によってお金をいただくという体験をしました。 この領域で儲けようとは全く思っていませんが、「しがないラジオ」とかは基本的にボランティアでやっていて普通に赤字なので、「誰かのキャリアを後押しして、その対価にお金を貰う」というのは結構新鮮でした。 趣味でやっていた活動が、気付いたら副業になっていたという話。
やたらとパネルディスカッションのモデレーターをした
kiitokでは集客やコミュニティ形成の目的で、たくさんのイベントが企画されていました。 そして野崎さんに「gamiさん司会できますよね」と言われ肯定したら、あれよあれよという間にほとんどすべての回の司会とパネルディスカッションのモデレーターをやることになっていました。
中には「VPoE集めました」とか「メガベンチャーのEM大集合」みたいな回もあり、すごいパネラー陣に対してEMでもない僕が質問を回していくというハラハラドキドキな経験ができました。 とりあえず「できます」って言ってから考えても、だいたい何とかなるし、その方が成長するのでおすすめです。
そこから、「gamiさん司会できるらしいぞ」という噂を聞きつけた別のコミュニティや会社のイベントなどでもパネルディスカッションがある度に呼ばれて、たぶん今年だけで10回以上はモデレーターをした気がします。 これによって、「複数人の話から瞬時に共通項を見つけてそれを言語化する」みたいな特殊能力が身につきました。良かったですね。
Developers Boostというカンファレンスに登壇者として招待された
ある日、突然"ゆうこりん"こと翔泳社の@kondoyukoさんからFacebookメッセンジャーで連絡があり、Developers Boostというイベントに登壇者として招待されました。 仕事でカンファレンスのスポンサーセッションに登壇したことはありますが、今回はむしろ講演料をいただいて話すというとてもありがたいお話でした。 後日"ゆうこりん"から僕が選ばれた理由を聞いたところ、下記のような旨のことを言われました。
- コミュニティを運営しているので、自分以外の人の体験を元に話をしてくれそう
- 商業書籍などまとまったアウトプットがあるので、ある程度の内容が担保されそう
「しがないラジオ」→『完全SIer脱出マニュアル』→「Developers Boost登壇」のように、あるアウトプットが次のアウトプットの機会を呼び込んでくれる現象に名前を付けたい。 言うなれば、アウトプットわらしべ長者でした。
ちなみに、「Developers Boost登壇」をしてきたのはまさにこの記事を書いている今日なのですが、セッション参加者の方の反応も良く、招待セッションの名に恥じない発表ができて良かったです。
「デブスト2019【A-10】エンジニア×〇〇 ~職種を「越境」して希少性を出すキャリア~ #devboostA」をトゥギャりました。 https://t.co/M2gquO2lBg
— Developers Boost(デブスト)11/30東京開催! (@developersboost) 2019年11月30日
ちなみに、デブストも含めて今年はキャリアっぽい話で登壇をする機会がたくさんありました。 発表資料はだいたいSpeaker Deckに上がっているので、興味があればどうぞ。 speakerdeck.com
ICL手術の紹介記事を書いたら紹介料が80万円くらい入ってきた
最後だけ他と全く関係ない話なのですが、僕は2018年12月にICL手術というのを受けました。 別に病気とかではなく、目がめっちゃ悪いので眼球にレンズを埋め込んだというわけです。
手術から1ヶ月後に、せっかくなのでそのプロセスや術後の経過をブログ記事にしました。 記事の最後には、何の気なしに「紹介して欲しい人は割引になるのでTwitterで連絡してね」と書いておきました。
そしたら、全然知らない人からもTwitter DMがポロポロと来て、気付いたら知り合い含めて約20人くらいが僕の紹介クーポン経由で手術を受けていました。 一人紹介すると4万円くらい入るので、合計でなんと80万円くらい入ってきました。 これぞ泡銭。 ICL手術を受けるのにだいたい50万円くらいかかったのですが、元を取るどころか30万円くらいプラスになっていてビビりました。 これがアフィリエイトか、みたいな気持ちになりましたが、たぶん違う。
まとめ
そんなわけで2019年は、継続してきたアウトプットが、他のアウトプットへの連鎖を生んだり、突然お金になったり、面白いことがたくさん起きました。 それもこれも、新しい機会を与えてくれる人や、僕の活動を応援してくれるみなさんのおかげでした。 本当にありがとうございます!
デブストのセッションでも話したように、僕の人生のミッションは今のところ「楽しく働く人を増やす」ということです。 2020年は、これまでとは少し切り口を変えた形でこのミッションを進めていこうと思っているので、気が向いたら応援よろしくお願いします。